35年目の

ラブレター

35年目のラブレター

その手紙は、

精一杯の愛でした。

3月7日(金)全国公開

心温まる感動の実話 読み書きできない夫と幸せを教えてくれた妻が歩んだ人生

Trailer

寄り添い、支え合って生きてきた35年。最愛の妻へこれまでの感謝を込めて、この”ラブレター”を送る-

Story

「君は、僕と結婚して、幸せでしたか?」

西畑 保、65歳。文字の読み書きができない。そんな彼の側にはいつも最愛の妻・( きょうこ ) がいた。

保は貧しい家に生まれ、ほとんど学校へ通えず大人になった。生きづらい日々を過ごしてきたが、子と運命的に出会い、めでたく結婚。しかし、その手離したくない幸せ故に保は読み書きができないことを言い出せずにいた。半年後、ついにひた隠しにしてきた秘密が露見し別れを覚悟する保だったが、子は保の手をとりながらこう告げた。

「今日から私があなたの手になる」
その言葉に、その眼差しに、保は救われた。

どんな時も寄り添い支えてくれた子へ感謝のラブレターを書きたい。定年退職を機に保は一大決心し夜間中学に通い始める。担任の谷山恵先生のじっくりと粘り強い教えや年齢・国籍も異なる同級生たちと共に学ぶ日々で少しずつ文字を覚えていく保。だが老齢のため物覚えも悪く、気付けば5年以上の月日が経過した頃、一字また一字と書いては消しまた書くひたむきな保と、それを見るともなく見守る子は結婚35年目を迎えていた。変わらない日常がいつまでも続くと思っていた。なかなか書き上げられずにいたラブレターがようやく形になろうとしていた頃、子が病魔におかされて……。

Comment

笑福亭 鶴瓶 西畑 保(にしはた たもつ)役

西畑保さんのことは弟子のノンフィクション落語で字が書けない話だと大まかには知っていましたが、オファーをいただいて映画の脚本を読んで面白そうと思いましたし、その後原田さんが妻役だと聞いて「ぜひ!」とお伝えしました。原田さんには僕が旦那で気の毒ですけど…(笑)。全然喋らなくてもいいなって思える空気で、完全に夫婦になってます。
先日、西畑保さんに実際にお会いしました。歳を重ねてから何かいいものを手に入れた人って、なんか嬉しそうなんです。そこが一番大事です。嬉しそうなんですね。「字」を書いたことで人生が豊かになって、それだけ努力もされて…凄く素敵な方でした。
粛々と気張る必要なく淡々と過ごしていった結果に、幸せがある。そう思って撮影に臨んでます。何度も言いますが、原田さんと一緒に演技できるのが嬉しいですね(笑)。

原田 知世 西畑 子(にしはた きょうこ)役

脚本を読んで本当にすごく素敵なご夫婦のお話だと思いました。舞台が奈良県なので関西弁での演技が少し不安でしたが、鶴瓶さんと夫婦役をやらせていただくこんなチャンスはないと思い、参加させてもらうことを決めました。
この作品に出会ってはじめて映画の元となった西畑保さんの実話を知りました。大人になってからでも何かを始めて、達成することができるのだと希望が持てるお話です。
物語自体は日常が描かれています。だからこそ、鶴瓶さんと一緒に夫婦の空気感やテンポを大切にしています。ワンシーンの積み重ねひとつひとつが、最後に大事な思い出のひとつひとつになる。そういう作品だと思って、鶴瓶さんをずっと見つめていろいろ発見したいですし、その時間を大事にしようと思います。

重岡 大毅 西畑 保(にしはた たもつ) 役/1972年~

この役を演じるにあたり、僕と鶴瓶さんに似通ったものを感じてキャスティングいただけたことが、めっちゃ嬉しかったです。萌音ちゃんとは久しぶりに会ったはずなのに気まずさも無く、はじめから信頼感がありました。大変なシーンもあったのですが、塚本監督はじめチームがいたから乗り越える事が出来ました。読み書きを覚え、子さんにラブレターを書いて伝えるという保さんの決心に僕自身、勇気をもらいましたし、“何かをやることに遅いなんてことはないんだ”というパワーに溢れた温かいメッセージがきっと作品を通してたくさんの人に届くんじゃないかなと思います。劇場でお待ちしております。ぜひ観にいらしてください。

上白石 萌音 西畑 子(にしはた きょうこ)役/1972年~

原田さんの作品を拝見していましたし、歌が大好きでずっと聞いていたので、同じ役を演じられて嬉しかったです。台本を読んだ際、保役は重岡さんぽいなと思っていたので、重岡さんとの共演が決まったと聞いたときはさらに撮影が楽しみになりました。関西弁での演技に挑戦したのですが、現場のスタッフさんに関西出身の方が多く、困ったらすぐ頼っていました。撮影を重ねるごとに、段々関西弁に染まってきて本番以外でも関西弁になってました(笑)現場の温かい空気感が作品にも良い影響をもたらしていると思います。この作品を通して、この人のためになりたい、一緒にいたい、何かしたいと思う相手がいるのは、本当に幸せなことだと思いました。今の時代だからこそ、手紙の温かさが改めて伝わると良いなと思います。撮影中も保さんと子さんのことを考えるだけで幸せな気持ちになりましたし、こんなに心温まるエピソードが実話だという事が本当に素敵だと思います。映画を観た方にもそれが伝わると思いますので、ぜひ映画館でご覧いただきたいです。

徳永 えり 浩実(ひろみ)役

撮影はあっという間に終わってしまい、もっと共演の皆さんと一緒にいたかったです。撮影の合間も本当の家族のようにナチュラルなお話をさせていただき、その延長で、お芝居の上でも家族らしい良い空気感が出ていると思います。最近は手紙を書く機会が少なくなっていましたが、本作を通じて、手紙は形に残りその手紙を読み返すと温かい気持ちになるのだと改めて実感しました。皆さんもぜひこの映画をご覧になって、大切な方に手紙を書いて残していただきたいなと思います。

安田 顕 谷山 恵(たにやま めぐみ)役

この作品は本当に素晴らしく、参加できて嬉しかったです。撮影前に「えんぴつの会」という自主夜間中学を見学させていただき、谷山恵先生という役を自分の中に落とし込んでいきました。歳を重ねると挑戦することが少なくなっていくと思っていましたが、本作を通じて、いくつになっても自分次第で挑戦できると痛感しました。「辛いことがちょっとのことで幸せに変わる」という保さんのセリフを、本当に説得力を持って証明してくれる作品です。ぜひご覧になってください。

塚本 連平監督

西畑保さんの人生を知り、そのラブレターを読み、絶対に映画にしたいと思いました。コロナ下で保さんに電話で何度も取材してから4年目、ついにクランクインを迎えます。思い描いていた夢のキャスティングが実現し、撮影は期待と喜びしかありません。夫婦の物語、家族の物語、絆の物語、学ぶ事、夜間中学、戦争、普通って何?幸せって何?そして、可能性の物語。保さんの人生を通して、多くの伝えたい事を全て入れました。大笑いして、大泣きして、優しくて、素朴で、心に残る映画。観終わって誰かに感謝を伝えたくなる、そんな映画を目指します。

主題歌:秦 基博

最初に脚本を読ませていただいて、すごく身近にありそうで、それでいて特別なお話だなと思いました。
それに対して自分が主題歌を歌わせていただけるというのは、とても嬉しかったです。
主人公の西畑保さんは何度も何度も手紙を書き直します。その度に変化していく気持ちもありながら、深まり強くなっていく奥さんへの想いをどんどん更新しながらお手紙を書かれていました。その姿は、自分が歌を作ることにも置き換えられると思い、歌うことにリンクする部分を感じながら曲を作りました。
完成した映画を観させてもらい、何箇所も泣いてしまいましたが、特に印象に残っているのが、若かりし保が皎子に初めてお寿司を振る舞うシーンです。字が書ける・書けないということや、言葉にする・しないということを超えて、気持ちや想いそのものがお寿司を通じて伝わっていると思え、心に響きました。
あらゆる世代の方が共感でき、心が温まる、そんな映画だと思います。僕の楽曲もその映画の一部として皆さんに楽しんでいただけたら嬉しいです。
ぜひ映画館でご覧ください。

西畑 保さん

僕の人生が映画化されると聞いた時、驚きました。夢かと思いました。この映画を沢山の方々に見てほしいです。今から心がわくわくしています。そのために長生きしたいです。